LED照明で際立つ、仏像の美
興福寺国宝館(奈良市)の阿修羅像などの仏像が、LED照明にしてから「より美しく見えるようになった」と、好評を博している。
照明を変更したのは、阿修羅像を含む乾漆八部衆立像(かんしつはちぶしゅうりゅうぞう)、乾漆十大弟子立像(かんしつじゅうだいでしりゅうぞう)の展示位置。2011年3月下旬より、既存のハロゲン電球から環境に優しい発光ダイオード(LED)に置き換えた。
LED照明は、対象に与える熱や紫外線が少なく、文化財の劣化を抑えられる。貴重な国宝を保護する観点から導入された。
消費電力を約7割削減できる点も大きなメリット。行く行くは、国宝館全体の照明をLEDに変更することが検討されている。
それ以外にも、思わぬ効果が上がっている。LEDで照射した仏像は、その表情や陰影が際立ち、拝観者の目を楽しませている。
仏像界のアイドル・阿修羅像
興福寺は、国宝および重要文化財を100点以上所蔵する、神社仏閣や歴史愛好者に人気のスポットだ。
中でも、照明を置き換えたコーナーに安置されている阿修羅像は好評で、仏像ブームの火付けにもなった存在。LED効果は、魅力再確認のきっかけとなりそうだ。
なお、同館の来館者は、4月28日(土)で200万人超えを達成した。
法相宗大本山 興福寺
http://www.kohfukuji.com/“仏像界のスーパースター”阿修羅像、LEDで美しく 興福寺国宝館
http://www.sankeibiz.jp/econome/news/120420/ece1204200635001-n1.htm