12歳の少女が世界を動かした
今月20日からリオ・デ・ジャネイロでリオプラス20サミット(国連持続可能な開発会議)が開かれる。ところでこのサミット、一体どんなものなのだろうか?
20年前の1992年、同じくリオで地球サミットが開かれた。「環境と開発に関するリオ宣言」が採択され、その後の世界の環境保護の考え方に大きな影響を与えることになった。
このサミットのハイライトは、12歳の少女のスピーチだった。日系カナダ人のセバン・カリス・スズキは、同世代の代表として世界中の大人たちに「どうやって直すかわからないものを、壊しつづけるのはやめてください」と訴えた。
それから20年経った今、環境問題はより深刻になっている。そこで原点であるリオに集まって話しあおうというのが、今回のリオプラス20サミットなのだ。
難航する事前交渉
今回のサミットのテーマのひとつは「持続可能な開発及び貧困根絶の文脈におけるグリーン経済」。しかし、先進国と途上国、それぞれの思惑があり、事前交渉は難航している。成果文書案は、サミット前の5月29日から6月2日までのライティングセッションで90%確定することを予定していたが、それも危ぶまれている。
一筋縄ではいかない今回のサミットだが、現在、2児の子どもの母となったカリス・スズキは、希望を捨てていない。今も環境保護のために精力的に活動している彼女は、ある講演の席でこう言っている。
「愛すべき子どもがいる限り、子どもたちのために持続可能な道を見つけなければなりません。本当の変化の兆しは、コミュニティのなか、草の根レベルにあるはずです」。
今月末、彼女はリオに戻ってくる。
リオプラス20
http://www.uncsd2012.org/