誤算だったトローリーバス
ニュージーランドの首都ウェリントン市が、ある決断に迫られている。
同市では4年前に、NZドルで2700万ドルを投じて、60台のトローリーバスを導入した。このバスの耐久年数は10-15年程度。しかし、先日、NZバスは、期限を待たずして、トローリーバスを段階的に廃止したい意向をウェリントン市議会に伝えた。
NZバスは、ここ数年の世界の先進都市の例から、今後10年のうちに電気バスの充電網をウェリントン市に普及させることが可能だとみている。早期に電気バスを導入することができれば、トローリーバスを期限まで使い続けるよりも、長期的なコストパフォーマンスが高いとNZバスはいう。
未知数の電気バス
現在、実用化されている電気バスには、ディーゼルエンジンと電気モーターのふたつを組み合わせたハイブリッド式と、100%電気モーターだけで動くものがある。
どちらも排気ガスを削減、もしくはゼロにできるため、世界じゅうからクリーンな交通手段として注目を集めている。しかし、従来のバスよりも購入費用が高く、バッテリー保護の技術もまだ完全ではない。
ウェリントン市の議員たちのなかには、環境保護の観点から電気バスの導入に積極的な者と、世界での実証例を見て十分に精査してからがよいと考える慎重な者がいる。
ウェリントン市に先がけて、マレーシアの首都クアラランプールでは、先週、今後2年間で電気自動車を導入することを発表。15台のバスの購入を検討している
NZバス
http://www.nzbus.co.nz/