農業からでる温室効果ガスをカット
ニューヨーク州で最大規模を誇るシナジー農場で、食品ごみや動物のふんなどからバイオガスをつくるプロジェクトが始まっている。
WASTE management worldによると、このプロジェクトでは、メタンの嫌気性消化の働きを利用して、バイオガスをつくるという。ガスエンジンも導入し、つくられたバイオガスを使って、1.4メガワットの電力を発電する。
この装置を使うことで、家畜の排せつ物の処理や、廃棄物の焼却などから出る温室効果ガスを減らすことができ、年間で8500トンの削減につながると期待される。
コーネル大学やロチェスター工科大学とも提携し、今後の成果について、適正な評価を行っていく予定だ。
シナジー農場にとっては経済的メリットも大きい。処分にかかっていたコストを減らすことができるうえ、バイオガスで自家発電した電力を利用することができる。さらに余った電力は、電力会社に売って、収入を得ることもできる。
今なら補助金が充実
メリットの多いバイオガス発電だが、初期投資にかかる費用は安くはない。
しかし、ニューヨーク州エネルギー研究開発局は、現在、バイオガスの発生装置の導入にあたって100万ドルの補助金を出している。
また、アメリカ北東部で送電事業をおこなっているナショナル・グリッド社も、再生可能エネルギーの発電プロジェクトに補助金を出している。再生可能エネルギーの普及は、ニューヨーク州のエネルギーのインフラ向上に貢献し、経済成長を促進すると考えているためだ。
アメリカの農場で始まったばかりのプロジェクト。成果次第では農業界にエネルギー革命をもたらす可能性が十分にある。
シナジー農場
http://synergydairy.com/WASTE management world
http://www.waste-management-world.com/