深刻なカンボジアの森林破壊
カンボジアで、使用済みのココナッツの殻を木炭に利用するプロジェクトが始まっている。
カンボジアでは現在も木炭が主要な燃料。一般家庭で煮炊きに利用するほか、産業界でも木炭をエネルギー源としているところが多い。
しかし、近年カンボジアでは人口の増加にくわえ、違法伐採などがくりかえされていることから、森林破壊が深刻化している。
Waste Management Worldによると、過去10年で、カンボジアの森林面積は、20%も減少したという。この状況を憂いたフランスのNGOはこれまでの木炭にかわる燃料をつくれないかと考えた。そして、市場でごみとして捨てられているココナッツの殻に着目。この殻から木炭をつくることを思い立ち、2010年にプノンペンに工場を設立した。
安くて燃焼時間も長い
現在この工場では、15人が働いている。従業員たちは、市場を回ってココナッツの殻を集める。この工場にある機械では、45キロからの殻から10キロの木炭をつくることができる。この木炭は、安価で燃焼時間も長い、優れものだという。
新しい木炭をどのように広めていくかが課題だが、これまでの地道な宣伝活動により、家庭やレストランへの販路を開拓。現在は、1か月で8トンを売り上げるまでになったという。
人々の生活に関わり深い自然素材を利用した、まさにサステナブルな取り組み。今後の展開が楽しみだ。
Waste Management World
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