実効性に欠ける最終文書
6月23日付「Le nouvel Observateur」では、三日間の会期で開催された「国連持続可能な開発会議、通称Rio+20」の閉幕を伝えると共に、同会議の成果及び批判を掲載している。
ブラジル、リオデジャネイロで行われていたRio+20は、金曜、「グリーン経済」を奨励し環境への影響を抑制する最終文書を採択し閉幕した。しかしながら、この「私たちが望む未来」と題された53ページにも及ぶ文書には具体的な数値目標や制限値などは盛り込まれず、グリーンピースをはじめとする非政府組織から批判の声が相次いだ。
途上国の合意を得られず
会議では世界の貧困、飢餓、地球温暖化、砂漠化、気候変動を修正していくためのロードマップを示した。具体的には「持続可能な開発目標」の発動を決めたわけだが、結局「2013年までの奨励案の検討」「2015年からの策定」という、具体的な決定事項はどれも先送りされたかたちとなった。
特にグリーン経済(環境保全と経済発展を両立させようとする政策)の実践については、開発途上国の不満、不安が目立ち、最終的に政策は各国の裁量に一任されることとなった。つまり具体的なCO2の削減目標や制限能力のある文書や文言は明記されなかった。
非政府組織、多くの活動家はこの「実効性の欠落」について大きな失望を口にしており、「Rio+20は失敗だった」と批判している。
Le nouvel Observateur
http://tempsreel.nouvelobs.com/
RIO+20
http://www.uncsd2012.org/index.html