色合いを活用できる太陽電池
島根県産業技術センターと島根大学、神戸天然物化学株式会社が共同開発した色素増感太陽電池用色素について、神戸天然物化学株式会社が量産に向けて試薬の販売を2016年3月1日に開始すると、島根県が発表した。
色素増感太陽電池は、太陽光のエネルギーを吸収する要素材料としてシリコンの代わりに色素を活用した新しい太陽電池である。
色素は多様な色合いをもつため意匠性が高く、これまでの太陽電池と異なる用途の可能性を備えている。特に、「もののインターネット(IoT)」技術の実用化に従い、センサなどの電源としての活用が期待されている。
実用化に向けた取り組み
国内外で色素増感太陽電池を実用化する研究開発が進められているが、島根県も日本写真印刷株式会社と共に、独立電源型広告掲示板に使用した実証実験を実施するなど、用途開発を行っている。
島根県がこれまでに開発した色素は、赤系色素(ルテニウム系化合物、SK-1)と緑系色素(フタロシアニン系緑色色素、SK-121)、赤と緑の2色。今回、発売されるSK-121は、外観が鮮やかな緑色で、光電変換性能と耐久性能を兼ね備えた増感材となっている。
(画像はプレスリリースより)
島根県産業技術センター プレスリリース
http://www3.pref.shimane.jp/