新たな国際ルールを導入へ
国土交通症の2016年4月25日付の発表によると、国際海事機関(IMO)は、船舶の燃費消費量などを報告させる国際ルール「燃料消費実績報告制度」の策定に向けた検討を行った。
これは、国際航海に従事する総トン数5,000トンを超える船舶に対して運航データ(燃費消費量、航海距離、航海時間)の報告を義務化する制度で、燃料消費実績の「見える化」により省エネ運航を促進する目的がある。
新造船対象の規制に続いて
IMOは他の輸送モードに先行して、船舶が排出する温室効果ガス(CO2)を削減するため、2013年、新造船を対象にCO2排出性能を段階的に強化するEEDI規制を導入した。
1トンの貨物を1マイル運搬するために排出が見積もられるCO2グラム数をインデックス化し、船舶の設計建造段階でその性能の差別化を図る規制である。
「燃料消費実績報告制度」はこの対策に続くもので、現存船も対象にした燃料消費実績の「見える化」となる。
ロンドンで4月18日~22日に開催された第69回海洋環境保護委員会で、日本が中心に作成した制度案に多数国の同意を得、10月の会議で同制度を義務化する海洋汚染防止条約の改正案採択が審議されることになった。同制度は早ければ年内に合意され、2019年の開始が見込まれる。
国土交通省 プレスリリース
http://www.mlit.go.jp/common/001129057.pdfIMO(International Maritime Organization)
http://www.imo.org/en/Pages/Default.aspx