需要増が見込まれる脱硝触媒
Hitz日立造船株式会社は、2016年4月8日、新型の排煙脱硝触媒「NOXNON800」の量産体制を構築するため、同社の築港工場に製造プラントを新設したと発表した。
同社は、主要なエネルギー供給源として石炭火力発電所が稼働している現状に加え、IMO(国際海事機関)によりECA海域を航行する船舶に2016年1月から排出規制が適用されたことなどから判断して、脱硝触媒の技術がさらに求められると見込んでいる。
同社が脱硝触媒の開発を始めたのは1969年で、1974年に国内向けの触媒装置初号機を設置した。国外には、米国、中国、韓国、台湾、サウジアラビアなどに430基以上を納入している。
新型「NOXNON800」
「NOXNON800」は2015年9月に同社が開発した新型の排煙脱硝触媒で、石炭火力発電プラントや船舶の排ガスが含む窒素酸化物をアンモニアとの反応により除去し、高脱硝効率と低リークアンモニアを特徴とする。
また、二酸化硫黄酸化率の低さに対応し、粗粒灰の目詰まりも改善した他、シンプルな構造で清掃作業をしやすくしている。新プラントでの商業生産は4月に開始した。
(画像はプレスリリースより)
Hitz日立造船株式会社 プレスリリース
http://www.hitachizosen.co.jp/news/2016/04/002108.html