地下水のVOC除去を省エネルギー化
株式会社ナガオカ(以下、ナガオカ)は、2016年4月18日、東京都水道局と共同開発した「省エネルギー型充填塔式気散処理装置(エアシス)」について、ナガオカが販売開始を行う実施契約を3月25日付で同局と締結したことを発表した。
トリクロロエチレンをはじめとする地下水の揮発性有機化合物(以下、VOC)を飲料基準値まで除去するため、これまで大容量処理が行われてきた。しかし、設備の大型化に伴って増大するエネルギー消費量が課題となっていた。
都水道局と共同開発
ナガオカと東京都水道局は、設備の省エネルギー、省スペースを目指し、ナガオカの土壌汚染水処理用VOC気散処理装置「VSAP(ブイサップ)」を基に地下水のVOC除去技術の共同研究に取り組んだ。
開発した処理装置エアシスはVOCや遊離炭酸などの汚染物質を99%以上除去する能力がある上に、水道法水質基準値の10分の1、1リットル当たり0.001mgまでの低濃度VOCにも適応する。稼働時のエネルギー量は60%減となる省エネルギー化でコスト削減を実現している。
現在、両者による共同特許を出願中。ナガオカは、このたびの契約締結を受けて、エアシスのVOC除去・遊離炭酸除去性能を訴求し、国内の水道事業体や民間工場に拡販していく考えである。
株式会社ナガオカ ニュースリリース
http://www.nagaokajapan.co.jp/news/post_6.htmlエアシスカタログ
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