再生可能エネルギー、下水熱
積水化学工業株式会社は、「エスロヒート地中熱-水平型」などの地中熱シリーズに続く、未利用熱を活用するシステムの下水熱シリーズを12月1日に発売する。
今回の下水熱利用システム「エスロヒート下水熱-管底設置型」は、下水道管路の底部に集熱管を敷設して下水熱を回収し、地上に送るシステム。
建築物の空調、給湯や融雪に活用でき、冷房として使用しても排熱を出さないため、ヒートアイランド現象を抑制する都市部のクリーンエネルギーとして期待できる。
国内での下水熱の使用例は、下水処理場や中継ポンプ場で空調、給湯用に供給される程度だった。
エスロヒート下水熱-管底設置型
同社は、老朽化した下水道管路の更生で、内側に硬質塩化ビニル材をらせん状に巻いて新たな管を構築する工事を行ってきたが、2013年から下水熱回収システムの設置工事を同時に行う下水熱利用システム「エスロヒート下水熱-らせん型」の事業を開始。
これで下水処理場、ポンプ場に限定されず、市街に広範囲に設置された下水道管路で熱回収でき、多様な施設での活用が可能になった。
新たに発売する「管底設置型」は、更生工事が不要、または更生後の下水道管路に対応したもの。
外気温と比べて下水の温度は通年で安定し、冬は温熱源、夏は冷熱源に活用できる。採熱性能は「らせん型」と同等。仙台市での実証実験で、空気熱源ヒートポンプシステムより約30%以上高い省エネルギー性とCO2排出削減効果が立証された。
(画像はプレスリリースより)
積水化学工業株式会社プレスリリース
http://www.sekisui.co.jp/