複合処理施設
JFEエンジニアリング株式会社が代表する特別目的会社「株式会社豊橋バイオウィル」は、豊橋市から大規模複合バイオマスエネルギー化施設を受注した。
建設するプラントでは、一箇所に集積した下水汚泥、し尿、生ごみをメタン発酵処理し、生成されたバイオガスを燃料としてバイオガス発電を行う。このような複合処理は別々の施設で処理するより建設、維持管理にかかるコストを抑制する。
また、これまで未回収だった廃棄物エネルギーを活用する上に、メタン発酵処理の残渣も炭化燃料に用いるなど、完全エネルギー化を図るものだ。
今回の事業には、同社の高効率ガスエンジンやメタンガスからのシロキサン除去装置や脱硫装置、生ごみ受入前処理設備の複数系列化などの技術が投入される予定だ。同社は生ごみを処理した国内最大のバイオガス発電プラントや下水汚泥処理発電プラントを多数、建設してきた実績を生かしていく。
国内初のプロジェクト
豊橋市からPFI事業(公共施設の建設、維持管理、運営に民間の資金や技術などを活用する)として受注したものだが、この大規模バイオマスエネルギー化施設は国内初のプロジェクトとなる。
豊橋バイオウィルがプロジェクトファイナンスで建設資金を調達し、施設の維持、運営を20年間行う。バイオガス発電で得た電力はFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)で販売する。
同社はこの複合処理施設を他の自治体にも提案していくとともに、急速な都市化により電源不足と下水汚泥、生ごみの処理の問題を抱える東南アジアなどでの展開も視野に入れている。
(画像はプレスリリースより)
JFEエンジニアリング株式会社プレスリリース
http://www.jfe-eng.co.jp/