下水汚泥を利用した発電設備で初
メタウォーター株式会社が鬼怒川上流流域下水道で建設工事を行った栃木県県央浄化センター発電設備はこのたび竣工し、「県央浄化センター消化ガス発電」の起電式が開催された。
この設備は全国で初めて、下水汚泥を活用した新設の再生可能エネルギー発電設備としてFIT(固定価格買取制度)の認定を受けている。
同社は2013年9月に事業者として認定され、同年度に起工。約4億2千万円の工事費を掛けて完成した。年間の発電量は約250万kWh(一般家庭の年間電力使用量では約700世帯分)を見込む。2月からサミットエナジー株式会社に全量が売電される。
消化ガス発電設備
完成した消化ガス発電設備では、下水汚泥の処理工程で発生する消化ガスを燃料として発電し、下水道資源を有効に活用していく。
県央浄化センターの下水汚泥から発生するバイオガスは年間約130万立方メートル。燃料電池を利用した発電設備の導入により継続的な売電を実現し、維持管理費の低減を目指した。
この発電装置は消化ガス中のメタンガスから発生した水素を燃料電池に供給し、空気中酸素との電気化学的反応の結果、電力を取り出す仕組み。
さらに、電力に加えて排熱も温水で回収する。他に、発電効率が高い、メンテナンスが容易、騒音や振動、排ガスの発生がない、などのメリットがある。
(画像はプレスリリースより)
メタウォーター株式会社プレスリリース
http://www.metawater.co.jp/news/2015/0123.html