白色LED
東レ株式会社は、白色LEDデバイスの輝度を10%以上向上し、白色光の色バラツキを最小化した白色LED用蛍光体シートを開発した。
青色LEDと黄色蛍光体または赤、緑色蛍光体の組み合わせで白色発光させている白色LED。LEDパッケージを製造するにはディスペンス方式やスプレーコーティング方式という工法があるが、蛍光体の沈降や凝集が発生して白色光が一定にならない欠点がある。
コスト面でも、白色LEDに用いる蛍光体が高価であること、レアアースを使用することから、蛍光体の削減が求められている。
白色LED用蛍光体シート
今回、開発した白色LED用蛍光体シートは、蛍光体を高濃度充てんし、蛍光体分散技術でシート状の薄膜に成形することに成功した。
蛍光体の分散が均一のため白色光の色バラツキは最小化し、シリコーン樹脂の屈折率を制御したことでLEDデバイスの輝度が向上。放熱性に優れ、投入電力次第でさらなる輝度アップも可能。蛍光体層をLEDチップの発光面のみに効率的に形成すれば、製造工程の省略化と蛍光体の使用量の削減も図れる。
現在、白色LEDは液晶ディスプレイのバックライト、スマートフォンのフラッシュ、各種の照明に多用され、需要が広がっている。
白色LED用蛍光体シートをラミネート技術やプロセス技術で加工後、ハイパワー照明(1~5ワットの電力が必要なLED照明)、自動車のヘッドランプなどへの採用が考えられる。
(画像はプレスリリースより)
東レ株式会社プレスリリース
http://cs2.toray.co.jp/