石炭混焼発電を拡大
新日鐵住金株式会社は、釜石製鐵所の石炭火力発電所で使用する木質バイオマス資源の使用量を拡大し、大分製鐵所の火力発電所でも石炭との混焼を始めることにした。
釜石製鐵所では2010年10月から、地域の木質バイオマス資源を石炭との混焼に利用してきたが、今後、木質バイオマスの利用拡大を図る。そのため、事前破砕設備の増設に加え、ボイラー設備の増強、木質バイオマスと石炭の受け入れ設備の改造に取り組んでいく。
木質バイオマスを活用することで輸入化石燃料である石炭の使用量を削減でき、結果として、省エネルギーや温室効果ガスの削減につながる。また、地域の森林整備や林業振興への貢献も期待できる。
現在、同製鐵所では年間約7,000トンの細粒チップを使用しているが、将来的には年間48,000トンを目指している。
未利用木材を活用
木質バイオマスが安定した再生可能エネルギーとなるには、集荷の難しさをどうするか、資源の発生源と利用先をどうマッチングさせるか、などの問題点を解決する必要がある。
大分製鐵所の地元、大分県では、間伐材などとして伐採した木材が林地に置かれたままになっていて、この未利用材を林業再生のために活用できないかと模索していた。
そこで、同社は、製鐵所の石炭火力発電設備で未利用木材を破砕処理して混焼する試みを2014年12月に始めた。2015年2月には受け入れ目標だった月1000トンに達したため、使用を開始した。年間使用数量の目標値を12,000トンに設定している。
(画像はプレスリリースより)
新日鐵住金株式会社プレスリリース
http://www.nssmc.com/news/20150219_100.html