エネファームより進化
東芝燃料電池システム株式会社は、次世代型の純水素型燃料電池の実証試験を2015年3月21日から山口県で開始する。
同社現行製品のエネファームは業界でトップのシェアを占めているが、都市ガスやLPガスを改質する方式で水素を取り出している。このプロセスのため、発電を開始するまでに約1時間かかってしまう。
開発した純水素型燃料電池は水素をそのまま燃料として発電するため、発電までの起動時間はわずか1~2分。その上、CO2を発生しない。発電出力は700W、発電効率はエネファームの39%に対して世界最高水準の50%以上に達している。
山口県で実証試験
新システムを設置する場所は、山口県周南市内の徳山動物園と周南市地方卸売市場。発電した電気はどちらの施設とも照明や空調に利用する。発電によって作られた温水は、それぞれ動物や野菜の洗浄用シャワーなどに活用していく。
実証試験は2017年まで行い、収集した稼働データを元にさらなる効率化を目指す。
実証システムでは、株式会社長府製作所製の従来型エネファーム向けの貯湯ユニットを使用するが、今後は、貯湯ユニットの補助ボイラーを水素燃料対応のシステムに開発する計画で、燃料電池ユニットの発電効率は最終的に55%を目標にしている。
(画像はプレスリリースより)
東芝燃料電池システム株式会社プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/