第二の都市で
富士電機株式会社は、アイスランド共和国のセイスタレイキル地熱発電所向けの発電設備を受注した。
これはドイツのバルケデュール社(Balcke-Dürr GmbH)と共同受注したプロジェクトで、首都レイキャヴィークに続く第二の都市、アークレイリから約50キロの場所に設置する地熱発電所だ。
富士電機は蒸気タービンと発電機の設計、製造と供給を担当し、据え付け、試運転まで行ってからアイスランド電力公社に引き渡す。2017年10月に稼働する予定だ。
地中の蒸気や熱水を利用して発電する地熱発電は、電力供給が安定したベース電源となるエネルギーだ。アジア、アフリカ、中南米に地熱資源の賦存量(資源量)が多い。日本でも開発プロジェクトが進められている。
地熱を多目的に利用
アイスランドの地熱資源賦存量は世界第6位。年間発電量の99%以上を再生可能エネルギー発電が占め、水力発電に次いで地熱の発電量が多い。同国は熱水を暖房の熱源や温水施設に活用するなど、地熱発電の多目的利用では先進国となっている。
富士電機は、地熱蒸気タービン発電設備事業を1960年から手がけ、これまでに国内外で71台を納入、そのうちの6台がアイスランドのプロジェクトだ。同社が2004年~2013年に納入した設備は21台を数え、世界シェア1位の実績を持つ。特に、地熱発電特有の耐腐食や耐浸食の技術に優れている。
富士電機株式会社プレスリリース
http://www.fujielectric.co.jp/