太陽光パネルに代えて
神奈川県は、「薄膜太陽電池普及拡大プロジェクト」で公募、選考した民間の3施設と県有の1施設に薄膜太陽電池を設置した。
プロジェクトは、太陽光パネルを設置できなかった施設に薄膜太陽電池を導入するもので、導入費用の一部を補助している。
導入例
相模鉄道株式会社弥生台駅鉄道添いの急勾配の法面のため、太陽光パネルの設置には大規模な架台の整備が必要だった。今回、設置した薄膜シリコン太陽電池は、シリコンの厚みが太陽光パネルの約100分の1で、雑草を防ぐ防草シートと一体化させた。発電した電気をトンネルの電灯と駅構内に使用。
横浜市立大学附属病院高層(11階建て)で海に近い病院の屋上に設置するため、強風と塩害が予測され、太陽光パネルは見送られた。今回、屋根の防水シートに一体化させて薄膜シリコン太陽電池を設置した。発電設備の設置と防水シートの改修工事が一度で済み、約1割の費用削減に。発電した電気は病院内で使用。
株式会社トノックス第一、第二工場工場の波形のスレート屋根に軽量太陽電池を導入した。屋根の形状に合わせたアルミ架台を採用し、強化ガラスは4分の1の厚さ(0.8ミリ)に軽量化。従来の発電システムは1平方メートルの重量が20~50キロ、軽量太陽電池は約9キロ。しかも発電効率は変わらない。屋根の全面に導入した大規模な発電設備により電力会社への全量売電が可能に。屋根の遮熱効果も期待できる。
かながわ県民センター設置場所は高層(15階建て)の屋上で強風に加えて、冷房用機器があるため太陽光パネルは使用できなかった。今回、オープンスペースフロア(9、10、15階)の窓に太陽光を遮るロールスクリーンと一体化して設置。フロアごとに非常電源用の可搬型蓄電池の充電に利用。
(画像はプレスリリースより)
神奈川県プレスリリース
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p889642.html