ZEBに取り組んだビル
株式会社大林組は、東京都清瀬市の大林組技術研究所本館テクノステーションで、2014年度のエネルギー消費量を施設の再生可能エネルギー発電量で賄うエネルギー収支ゼロを達成した。
同社は2010年、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)として、自然光や自然換気、太陽光発電などの自然エネルギーの利用や、照明や空調を制御するICタグの採用、エコ意識を促す「見える化」を導入したテクノステーションを建設した。
2011年度にはCO2排出量の削減とカーボンオフセットで収支ゼロにするエミッションZEBを実現している。
電力逆潮流をカット
テクノステーションでは、年間のエネルギー収支ゼロとなるZEB達成を目指して、2014年度に再生可能エネルギー発電設備を追加導入した。さらに、景気回復に伴う建物の運用時間が増加したことに対応するため、以下の対策を講じている。
なお、200人以上が働き、社員食堂などの施設を備えた建物において、オフィスのコンセントにまで及ぶエネルギー消費量のZEB化は国内初の取り組みだ。
新たに取り入れた対策は、
1.空調、給排水、照明機器の制御の改善と高効率化
2.コージェネレーション排熱(1つのエネルギー源から2つ以上の熱、電気のエネルギーを取り出す手法)の活用
3.環境緑地に加えて、敷地内建物の上部空間を利用した再生可能エネルギーの導入と買電量の削減
さらに、同社は、休日などで発電量が消費量を上回った場合、余剰電力が電力会社の送電網に戻ってしまう電力逆潮流を、電力バランスを最適化する「セルフデマンドレスポンス」によって低減化することにも成功している。
(画像はプレスリリースより)
株式会社大林組プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20150414_1