太陽光、風力に続く発電事業
大林組グループの再生可能エネルギー事業会社、株式会社大林クリーンエナジーは、山梨県大月市で木質バイオマス発電事業に参入することになった。
太陽光発電、風力と再生可能エネルギー事業に取り組んできた大林組グループは、建設業界では初、同社にとって第1号のFIT制度化の木質バイオマス発電を始める。
大月市での新事業は、新エネルギー開発などが出資した「大月バイオマス発電株式会社」の全株式を取得して受け継いだ形。同社はバイオマスなど、再生可能エネルギーによる発電事業を2020年3月末までに50メガワットの規模まで拡大させる方針だ。
大月市は雇用拡大と林業振興を期待
豊富な森林資源の活用を推進している山梨県だが、県内にある木質バイオマス発電施設は小規模な自家消費用のみだった。同県にとってもこの事業がFIT制度による初めての大規模発電事業となる。
大月市は、2010年度から環境企業誘致の一環で計画地を検討し、地元住民への説明を行ってきた。今回の事業は大林クリーンエナジーとの合意で共に推進していく。同市は、地元の雇用拡大や農業、林業への好影響を期待している。
大月バイオマス発電事業は2015年8月に大林組が着工し、2017年度に運転を開始する予定。発電容量は14メガワット(約3万世帯分)、売上高は年間約20億円となる見込みだ。
発電所の燃料は年間で約15万トンを調達する。その内訳は、剪定した枝が約80%、森林資源(未利用間伐材、パークや製材端材などの一般木材)が約20%。同市では既存産業に影響しない範囲で森林資源の割合を増やし、林業を振興していく考えだ。
(画像はプレスリリースより)
株式会社大林組 プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20150608_01