陸上から洋上へ
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、洋上風力発電の開発に必要な情報を一元化した、新たな「洋上風況マップ」を作成すると2015年8月17日に発表した。
現在、洋上風力発電の導入拡大が期待されている。しかし、陸上風力発電と比較すると投下する費用が大きいため、事業採算性の判断に役立つ、精度の高い風力ポテンシャルマップなどの情報が求められている。
NEDOは洋上風況観測実証事業を銚子沖と北九州市沖で実施し、洋上での高精度の気象・海象データを取得したことを受け、これを基に2015年度から、洋上風力発電に特化したマップを整備する事業に取り組む。
洋上風況マップ
「洋上風況マップ」は、洋上風力発電事業者の事業化検討に必要な基礎情報を一元的に把握できるもので、こうしたマップの作成は国内初の試みとなる。
マップには、高精度の数値シミュレーションによる風況情報をはじめ、水深や海底地質などの環境情報、港湾区域や香炉などの社会環境情報などが含まれる。これらの基礎情報は、ファイナンスや保険などの場面での活用も視野に入れている。
NEDOはこの事業を国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立大学法人神戸大学、アジア航測株式会社、株式会社風力エネルギー研究所に委託し、2015年度末までにデモ版を公開する。さらに、ニーズや利便性に関するヒアリングを行った上で、2016年度末には最終版を公開する予定である。
(画像はプレスリリースより)
NEDO プレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100428.html