省エネ効果の高い焼却システム
月島機械株式会社は、同社の過給式流動焼却システムが「社団法人日本産業機械工業会 第41回優秀環境装置表彰」の経済産業大臣賞と、「一般財団法人国土技術研究センター/沿岸技術研究センター第17回国土技術開発賞」の国土交通大臣最優秀賞を受賞したことを、2015年7月30日に発表した。
下水汚泥を焼却する流動焼却炉に過給機を組み合わせた同社の新技術/新製品で、従来品に比べて、消費電力の削減や設置スペースの縮小、温室効果の高い一酸化二窒素(N2O)の削減を実現したシステムとなっている。
加圧燃焼の焼却炉
過給式流動焼却システムは、過給機を焼却プロセスに組み込んだことで、下水汚泥を約1.3気圧で燃焼すると同時に、排ガスのエネルギーが焼却炉への送風に活用されている。これは従来の気泡式流動床炉で稼働していた送風機を代替するもので、消費電力の削減を可能にした。
過給機タービンが燃焼で発生した排ガスの圧力により駆動し、過給機コンプレッサが空気を吸引後、圧縮空気を製造している。これが焼却炉の燃焼用空気として供給される仕組みで、下水汚泥が供給される限り、炉を稼働するための圧縮空気も供給され続けることになる。
従来の焼却炉と比べて、加圧燃焼の焼却炉は小型化し、設備のスペースも縮小している。放熱量の減少に伴い補助燃料使用量も削減された。
また、加圧燃焼は焼却炉下部で高温領域を生成し、下水汚泥の分解を促進する。このため、下水汚泥の焼却時に排出されるN2Oの削減も図れている。
(画像はプレスリリースより)
月島機械株式会社 プレスリリース
http://www.tsk-g.co.jp/up_pdf/201507301258.pdf