業界を超えたコンソーシアムを構築
NTTデータ先端技術株式会社、高砂熱学工業株式会社、国立大学法人大阪大学、株式会社国際電気通信基礎技術研究所が開発した「データセンタの抜本的低炭素化とオフィス等への廃熱利用に関する共同技術開発」が、第13回 産学官連携功労者表彰の環境大臣賞を受賞し、2015年8月28日に授賞式が行われた。
ICTサービスの普及で拡大の一途をたどるデータセンタだが、その消費電力の増大が問題となっている。環境省の「平成25年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」を受託した上記の4社は、業界を超えたオープンイノベーション・コンソーシアム体制を構築し、省エネ率70%を達成する技術の開発に成功した。
世界初のデータセンタの連携制御も
4社は、データセンタ関連企業、ASP事業者、標準化推進企業、大学などの産学官で技術開発から事業化、標準化まで一貫した開発体制で開発を進めた。
その結果、消費電力の三大要素(ICT機器、空調、電源)を個別に省エネ化する技術に加え、サーバから排出される廃熱を高効率に回収しオフィスなどに利活用する技術が開発された。さらに、総消費電力量を最小にする、世界初の連携制御「統合マネージメントシステム」により高い省エネ効果を実現した。
また、国内団体との連携で空調、電源の通信制御インタフェースのオープン化と国内標準化を図り、EUとの連携で国内外に普及できる環境を構築した。
これらの技術は国内大手のデータセンタ事業者などに徐々に導入されている。4社は、今回の受賞で普及が促進されることを期待している。
(画像はプレスリリースより)
NTTデータ先端技術株式会社・高砂熱学工業株式会社・国立大学法人大阪大学・株式会社国際電気通信基礎技術研究所 プレスリリース
http://www.intellilink.co.jp/