NEDO　水素ステーションの規制見直しや設置コストの削減を実現する新テーマを採択

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2015年9月9日、燃料電池自動車(FCV)と水素供給インフラの普及を図るため、水素ステーションの設置・運用面の規制の見直しや構成機器の低コスト化に関する7件のテーマを採択し、2017年度までの3年間に実施すると発表した。

2015年6月の内閣府規制改革会議で、「液化水素ポンプの設置基準」や「水素スタンド用蓄圧器へのフープラップ式複合圧力容器の使用」などの規制を見直す新項目が決定した。その結果、水素ステーションの建設にかかる4～5億円のコストは半減することが期待されている。

今回、NEDOが採択したテーマは、規制適正化や国際基準調和・国際標準化に関する研究では、「水素ステーションにおける水素ガス品質管理方法の国際標準化に関する研究開発」など2件で、株式会社住化分析センターと岩谷産業株式会社に委託。

低コスト機器・システムなどに関する研究では、「水素ステーション用Type2スチールライナー複合容器蓄圧器の研究開発」など5件で、委託先はJFEスチール株式会社・JFEコンテイナー株式会社・三菱レイヨン株式会社など。

例えば、液化水素ポンプの設置に関する法規を整備し、規制を適正化するため、液化水素を液体で昇圧して、送ガス蒸発器で気化・加温後に水素を蓄圧器やディスペンサーに圧送する液化水素ポンプ昇圧型の水素ステーションを開発する。

「フープラップ式複合圧力容器蓄圧器(Type2容器)」は、フルラップ式複合圧力容器蓄圧器より長寿命で安価な蓄圧器となる。スチール製ライナーを適用して炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の使用量を削減する。

（画像はプレスリリースより）




NEDO　プレスリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100448.html