尿素粉末を使用
ダイハツディーゼル株式会社は、排気ガス後処理装置(SCR装置)用の尿素水生成装置を開発し、販売すると、2015年9月24日に発表した。
尿素水は、ディーゼルエンジンの排気ガスが含む窒素酸化物(NOx)を分解する際に、触媒と共に使用するものだが、高価な上に、供給インフラが未整備のため、その入手は容易ではなかった。
同社が開発した装置は、尿素粉末と水を混ぜることでSCR装置に適した濃度の高品質の尿素水を生成する。尿素粉末は、尿素水と異なり加工の必要がなく、半額程度の価格である。必要な分量だけ船内で尿素水を生成でき、保管用の大型タンクなども不要となる。
生成ノウハウは高難度
同社はSCR装置と尿素水生成装置を組み合わせて販売していく。尿素水を生成する場合、温度管理や濃度の調整、混ぜ方などの難度の高いノウハウが求められる。そのため、販売と合わせてアフターサービスを充実させる方針である。この新製品が効率化とコストの低減に貢献すると期待している。
建造船に対してIMO(国際海事機関)のNOx第3次規制が2016年から適用される予定だが、同社製のSCR装置はこれに対応したものである。また、SCR装置とエンジンのセットもNOx第3次規制に適合しているとして、世界で初めて鑑定書SOC(Statement of Compliance)を取得した。
ダイハツディーゼル株式会社 プレスリリース
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