大規模な実証試験
株式会社リナジェンは、バイオガス発電の消化液(発酵残渣)を液肥として農地に散布し、その成果を評価するための大規模実証試験を2015年11月17日と19日に三重県多気郡多気町にて実施する。
消化液は窒素やリンなどの即効性の肥料成分を含み、上質な有機性液体肥料となるため、農地での利用は欧米で一般的に行われている。同社は、地域で液肥を利用する手法を確立することがバイオガス発電の事業運営に関わると考えている。
液肥利用を検討
同社は、同町でのバイオガス発電事業を始めるに当たり、まず、「三重県新エネルギー等まちづくり促進事業費補助金」の採択を受けた。
次いで、多気町周辺地域で液肥利用への理解を広める目的で、三重県立相可高等学校の学校農場で空芯菜やイチゴの栽培試験を実施してきた。今後は果樹などへの利用を検討している。
今回の実証試験では、液肥利用の専門家やJAなど営農指導の専門組織と相談し、液肥の作物の生育や土壌への影響を化学的に評価する。小麦栽培用農地6カ所、全71アールに大規模な散布を実施し、併せて多様な品種に対する適合試験も行うことで、バイオガス発電事業化を準備する。
発電事業の開始後、同社は消化液の全量を地域での液肥散布に利用すると同時に、液肥を活用した作物をブランド化する、あるいは、食品廃棄物排出事業者と新規の食品リサイクルループを構築することなども計画している。
(画像はプレスリリースより)
株式会社リナジェン プレスリリース
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