安比地熱の可能性を検討
三菱マテリアル株式会社と三菱ガス化学株式会社は、2015年10月29日、岩手県八幡平市に「安比地熱株式会社(以下、安比地熱)」を共同設立したことを発表した。
両社は2004年度以降、同市安比地域における地熱発電の事業化を検討してきた。長期間の噴気試験や地質モデルによる資源量評価を行った結果、地熱資源量が出力15MW(メガワット)級の発電規模に及ぶことを確認した。
また、地熱発電を建設した場合、同地域の温泉資源が受ける影響や環境規制に抵触する可能性を検討し、事業化推進を決定した。
環境アセスメントに着手
両社は、このたび、地熱発電の事業実施主体を明確にし、事業化を推進する体制を整えることを目的として安比地熱を設立した。
今後は環境アセスメントに着手するが、約4年にわたる環境アセスメント手続き期間を短縮するため、環境調査を2014年10月から実施し、NEDOによる環境アセスメント調査早期実施実証事業に2015年2月に参加している。
法手続きとしては、植生などの環境調査の調査手法や環境対策の妥当性を審査する書類を順次、経済産業大臣、岩手県知事、八幡平市長に提出する。関係省庁を含む行政団体や安比地域の地元住民などステークホルダーの意見を取り入れた後、最終的な事業計画を2017年11月頃に提出する予定。事業化は2018年以降となる見込みである。
(画像はプレスリリースより)
三菱マテリアル株式会社・三菱ガス化学株式会社 プレスリリース
http://www.mmc.co.jp/corporate/ja/01/01/15-1029b.html