建材一体型太陽光発電システム
三井住友建設株式会社は、太陽光発電による創エネルギー(アクティブソーラー)技術と自然通風と採暖による省エネルギー(パッシブソーラー)技術を融合した建材一体型システムを自社施設に採用した。
(画像はプレスリリースより)
建築物のゼロ・エネルギー化の実現には、省エネ・節エネに加えて再生可能エネルギーを用いた創エネルギーなしでは難しい。
同社は、屋上設置に加えて外壁面での創エネが不可欠と考え、ファサードデザインに調和する建材一体型太陽光発電システムの開発に取り組んできた。
実建物への施工と導入効果の検証を経て、昨年、曲面加工が可能なアモルファスシリコン薄膜太陽電池を用いたシステムを自社施設に設置した。
アクティブとパッシブを融合
今回の建材一体型太陽光発電システムには、従来のコンセプトの“創エネとファサードデザインとの調和”に、“アクティブソーラーとパッシブソーラーの融合”という新たなコンセプトを加味した。
新システムは「汎用的な太陽電池モジュールとデザインパネルで構成される外装(外装ユニット)」と「設置角度が可変できる太陽電池ユニット(可変ユニット)」の2つのユニットで構成されている。
上下の可変ユニットによる自然通風で、夏季には外装ユニット裏面の温度上昇が抑制されて、発電効率を約4%向上、冷房負荷のピーク値を約55%削減。冬季は外装太陽電池裏面で暖められた空気を室内に導入して、暖房負荷を約48%削減する。
外壁の最下段と最上段に設置した可変ユニットは、太陽高度に合わせて発電量を最大になるように角度を調整できる。
三井住友建設株式会社 プレスリリース
http://www.smcon.co.jp/2014/05098024/