低照度ながら明るく感じられる照明制御
株式会社大林組は、室内の照明などの光環境を「人の感じる明るさ感」で自動的に制御する
光環境制御システムを東京工業大学、株式会社ビジュアル・テクノロジー研究所と共同開発した。
(画像はプレスリリースより)
一般的なオフィスビルの消費電力は照明設備が全体の3分の1を占め、ビルの照明制御は省エネに大きく関わる。対策として、他の照度を抑えて机上面の照度のみ保つタスク・アンビエント照明方式が普及してきたが、室内が暗く感じられる点に難がある。
東工大は「人の感じる明るさ感」を数値化する指標の「明るさ尺度値」を利用して、照度でなく輝度を基準に室内の光環境を自動的に評価・制御する光環境制御システムを開発した。低照度と明るい印象を両立している。
光環境制御システムとは
基準を「人の感じる明るさ感」にしているため、自然光や壁面への照明の反射など、人が明るさを感じる視覚効果を最大限に利用できるシステム。必要な部分に必要な量の照度を与える効率性で、消費電力は全般照明方式の約60%削減。
輝度測定システムと光環境評価システムで構成されたシステムで汎用性が高い。設備制御に標準的なデータ通信を採用して、後付けでのリニューアルを可能にした。新築でも省エネ効果から約6年で回収できる。
大林組技術研究所本館テクノステーションで行った実証試験ですでに省エネ性、快適性は検証された。今後は、ブラインド制御を含めるなど光環境システムの拡張と低価格化を実現していく。
株式会社大林組プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/press/news20140619_01