国際条約発効に先行
株式会社商船三井(以下、商船三井)は、2016年6月6日、Soxスクラバーについて、一般財団法人日本海事協会、南日本造船株式会社、株式会社三和ドック、バルチラジャパン株式会社と共同で就航船への搭載を検討し始めたと発表した。
国際条約である海洋汚染防止条約は船舶からのSox(硫黄酸化物)排出量を規定しており、北米をはじめとする大気汚染物質放出規制海域(ECA)では、使用燃料油の硫黄含有量は0.1%以下と制限されている。
現在、ECAを除く全海域では3.5%であるが、2020年または2025年に0.5%へと変更される見通しとなった。
Soxを除去する装置
商船三井など5社は、Sox排出規制を強化する国際条約発効に対応するため、このたびの検討に着手した。
Soxスクラバーは排ガス中のSOxを除去する機能をもつため、低硫黄燃料の代わりにこの装置を使用することで排出規制を満たすことができる。
同装置の搭載難易度が高い自動車船と就航船を対象に、搭載に向けた詳細設計の完了や3Dスキャニングなどを用いた作業の効率化を目指す。
Soxスクラバーの世界的なメーカーであるバルチラジャパン、日本海事協会の参画により多角的な検討が行われ、船級ルールやガイドライン整備につながることが期待される。
(画像はプレスリリースより)
株式会社商船三井 プレスリリース
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