国際トップテン事業
三井化学株式会社(以下、三井化学)、大阪石油化学株式会社(以下、OPC)、大阪ガス株式会社(以下、大阪ガス)は、共同で導入したLNG冷熱を利用した省エネプロジェクトがIPEEC第1回国際トップテン事業の「省エネ優秀事例」に選出されたと2016年8月22日に発表した。
IPEEC(国際省エネ協力パートナーシップ)は省エネ促進の情報交換や政策の共有に向けて2009年に発足し、IEA(国際エネルギー機関)に未加盟の主要エネルギー消費国を国際的な枠組みに組み込むことを目指している。
今回、IPEECは優れた省エネ事例や技術を選出・表彰する事業を主催し、省エネ優秀事例と省エネ優良技術を公表した。
LNG冷熱を利用した省エネプロセス
三社のプロジェクト「エチレンプラントとLNG冷熱の融合による大規模省エネプロセス」は、LNG(液化天然ガス)冷熱をエチレンプラントで大規模に利用した世界初の取り組みで、2010年10月に運用を開始している。
天然ガスを輸送、保管するため、マイナス160度の超低温に冷却して気体から液体にしたものがLNG。LNGは天然ガスに戻る蒸発時、周囲の熱を奪い冷却するLNG冷熱をもつ。
三井化学大阪工場内のOPCエチレンプラントでは、エチレン、プロピレンなどの基礎原料の分離精製する際に、高温で熱分解したナフサ(粗製ガソリン)などの分解ガスを冷却させている。
同工場に隣接する大阪ガス泉北製造所からマイナス160度のLNGを受け入れ、上記の工程にLNG冷熱を効率的に回収利用したのがこのたびの省エネプロセスで、結果としてCO2の大幅な削減に成功した。
(画像はプレスリリースより)
三井化学株式会社・大阪石油化学株式会社・大阪ガス株式会社 プレスリリース
http://www.osakagas.co.jp/