高電圧直流給電を用いたデータセンターの省エネ実証を開始

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と株式会社NTTファシリティーズは、2016年8月26日、米国のテキサス大学オースチン校の先端コンピュータセンターに高電圧直流(HVDC)給電システムを導入し、実証試験を開始したと発表した。

データセンターの消費電力は情報量の増大と共に急増し、その省エネ化を図るため、NEDOはHVDC給電システムの商用化、導入を国内で推進してきた。HVDC給電システムは、外部からICT機器に給電する際に電力変換段数を減らすことでデータセンター全体の電源変換効率を向上させる。

今後は、ICT(Information and Communication Technology)分野で最大市場をもつ米国を中心に、欧州やアジアへの普及も目指している。

同社は2015年8月にテキサス州政府とHVDC給電システムについての基本協定書(MOU)を締結し、オースチン校と共同でこのたびの実証試験に取り組んだ。

実証試験には、大容量HVDC電源装置、リチウムイオン電池とHVDCに対応したサーバー、空調設備と照明器具、太陽光発電システムを組み合わせた省エネ実証システムを導入した。

HVDC給電システムと太陽光発電システムの連系で、太陽光発電の発電電力量に応じてHVDC整流装置の運転台数が制御でき、結果的にHDC給電システムが最適化される。従来のシステムと比べ15％の省エネ化を目標とする。

省エネ実証システムの効率性は、ICT機器も含めたデータセンター全体の効率性を客観的に評価するDPPE(Datacenter Performance Per Energy)を新たな指標を用いて評価する。

（画像はプレスリリースより）




NEDO　ニュースリリース
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