東京都下水道局による技術認定
三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社は、2016年9月26日、エネルギー自立型汚泥焼却炉を開発し、初号設備を技術認定先の東京都下水道局から受注したと発表した。
エネルギー自立型汚泥焼却炉は、東京都下水道局の下水道事業におけるエネルギー基本計画“スマートプラン2014”にて、再生可能エネルギー活用の拡大を目指し、下水道プラントメーカーが参画した共同研究から生まれた。
従来型の下水汚泥焼却炉にバイナリー発電装置を組み合わせ、焼却設備消費電力を廃熱発電により全面カバーする能力をもつ。
燃焼制御技術を備えた焼却炉
今回、建設するのは、都内板橋区の「新河岸水再生センター」の経年劣化した汚泥焼却設備に代替する設備で、2020年3月に竣工する予定。焼却炉、発電装置の他、脱水汚泥供給、熱交換、灰処理、白煙防止、排ガス処理などの関連装置も設置する。
エネルギー自立型汚泥焼却炉は、流動燃焼最適化システム(M-COM)を備えた流動床式の焼却炉と高効率バイナリー発電装置を組み合わせた技術を特徴とし、汚泥焼却炉が発生するN2O(一酸化二窒素)が大幅に削減すると同時に、汚泥焼却に要する電力・燃料由来のCO2排出を防止する。
同社独自の燃焼制御技術、M-COMが汚泥焼却炉の燃焼状態を最適に制御し、廃熱回収熱源に熱媒油を採用することで、バイナリー発電装置の発電効率は蒸気ボイラー・タービン発電方式より高くなり、センター内消費電力を抑制する。
三菱重工株式会社 プレスリリース
http://www.mhi.co.jp/news/story/1609265791.html