電池の性能向上が必要
NECエナジーデバイス株式会社は、業務用ドローン(以下、ドローン)向けに高出力で安全性の高いリチウムイオン二次電池のプロトタイプを開発したと、2016年9月26日に発表した。
ドローンは防災・災害現場の監視や救援物資の輸送、宅配など幅広い導入が期待されている。その用途の広がりに伴い飛行時間や飛行距離の伸長が必要となり、電池容量の大型化や電池重量の軽量化、安定的に飛行を継続するための電力の高出力化、運用コストを低減するための電池の長寿命化が求められている。
同社は動力用リチウムイオン二次電池での開発実績を基に、出力・安全性・エネルギー密度の向上でドローンの軽量化に貢献すると共に、長寿命化を実現した二次電池を新開発した。
国内ドローン分野の先端企業である株式会社自律制御システム研究所から飛行性能試験について評価を得るなど、業界に先駆けた実用化に目処を付けている。
業務用ドローンに最適に
このリチウムイオン二次電池は、従来のドローン用のリチウムポリマー二次電池に比べて2倍以上の飛行可能回数をもつ他、風の影響を抑えた長時間の安定飛行やマイナス10度までの低温下の飛行を可能にするなど、実用性能を向上させている。
今後、空撮用、地形モニター用、輸送用、農薬散布用などに対応するため、自然環境下の長距離飛行、急峻な上昇下降を含む加速飛行などの試験を経て、量産化を目指していく。
なお、同電池は駆動用電源として、ドローン以外にもロボットをはじめとする多様な用途で活用できる。
(画像はプレスリリースより)
NECエナジーデバイス株式会社 ニュースリリース
http://www.neced.co.jp/news/20160926.html