深刻な事態
ANSA通信は、2月6日イタリア政府が寒波で天然ガスの必要量が確保できない懸念が出てきたと判断し、非常事態宣言を出したと報じた。
この記録的な大寒波の影響でロシア国内でもガスの需要が高まり、イタリアへのガスの供給量が20%も減少。ガスの90%をロシアからの輸入にたよるイタリアでは深刻なガス不足が生じ、そのため国内備蓄ガスを放出することになった。
経済発展相は天然ガスを暖房に使用する一般家庭への供給を優先し、産業界へのガスの供給を一時的に削減、さらにガス火力発電所の発電量を減らし、その埋め合わせのために石油火力発電所を稼動させると発表。
産業界からは不満
イタリアで実際に産業向けのガス供給が削減された場合、工場が停止するなどして生産活動に支障が出る可能性があり、この政府の考えには
「まず最初に企業への供給を減らすというのは、納得できない。利用可能な備蓄分の放出を優先すべきではないか」
と産業界から不満の声もあがっている。
債務危機で苦境に立たされているイタリアを襲った大寒波によるガス不足、イタリア政府がどう乗り切るのだろうか。
NewsWeek Japan
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2012/02/post-2428.php日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE2E5E2E2988DE2E5E2E0E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2