え?天然ガスにシフトしただけ?? アメリカのCO2 排出量が記録的に低下
8月18日付海外サイト「LA TRIBUNE」では、2011年と2012年の第一四半期のアメリカのCO2の排出量が驚くほどの低下を記録したというIEA(国際エネルギー機関)の報告をレポートしている。
IEAの報告によると、アメリカはエネルギー源として石炭よりも天然ガスを多く消費したところ、2011年と2012年の第一四半期のCO2の排出量がここ20年間で最低となったという。公式な統計では、2010年から2011にかけて見られたCO2排出量の低下(但しこれは石炭由来である)の際には2009年に起きた経済の停滞が影響していたとみられるのに対し、今回はなんら経済的な変動は確認していないということだ。
ただ、IEAは暖冬の影響はあるかもしれないと述べており、この排出量の低下が一時的なものである可能性も示唆している。
※画像はイメージです排出量削減目標は無かったのだが……
周知の通り中国とアメリカはCO2排出量のツートップであるにも関わらず、国際気候変動枠組み締結会議への不参加を表明し、CO2排出の削減目標達成などにも関与してこなかった。しかし今回のアメリカの排出量の低下は顕著だ。特に石炭由来のCO2排出量は1983年以来最も少ない値を示している。
抽出方法が地下水層を汚染するとして度々論争を巻き起こしてきたシェールガスだが、石炭よりもCO2の排出量が低く抑えられるとのことで現在アメリカではブームが起きている。IEAの試算では、例えCO2の排出量の規制が無くとも、このまま天然ガスを使用していけば2020年の排出量は2005年の値からみて9%程も低く抑えられるだろう、とのことである。
LA TRIBUNE
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