”米国の再生可能エネルギー支援措置は貿易障壁” 制裁も辞さない構え
中国は、米国のいくつかの州で行われている再生可能エネルギー推進のための支援措置に抗議し、制裁を与えると公表した。
中国商務省は、今週月曜日、HP上で昨年11月から行なってきた米国の支援策や補助金の調査結果として声明を発表した。同省は、米国の支援措置は、中国の輸出への貿易障壁であり、世界貿易機関(WTO)のルールに違反しているとした上で、この支援措置を打ち切ることを要求し、これが実施されなければ、制裁を行うとした。
中国製品をめぐる貿易紛争
西側諸国のソーラー企業は、ここ何年も、中国相手に厳しい競争を強いられてきた。米国は、今年5月に中国製のソーラーパネルに懲罰的に高率の関税を課したばかり。それ以降、中国製風力発電設備に対抗する措置も取られている。
中国製のソーラーパネルをめぐっては、ドイツを中心としたヨーロッパ企業が欧州連合(EU)が今月に入って、反ダンピング調査を要求した。調査を求めたのは、独大手ソーラーワールドを始めに、ドイツやイタリア、スペインなどの25企業。
8月末に予定されている独首相アンゲラ・メルケル氏の中国訪問では、安価な輸入ソーラー設備を巡る争いも、一つのテーマであり、メルケル首相に同行する環境大臣ペーター・アルトマイアー氏は、中国のダンピング(不当廉売)問題について、直接対話を行うものと見られている。
ヨーロッパでも高率の関税が課せられるようになれば、中国経済が大きな打撃を受けることは避けられないと見られているが、その一方で、中国ではさらなるコストダウンに努めており、一人勝ち状態は続くとの見方もある。
Wirtsschaftsblatt
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