生物種保護の大切なシンボルキャラクター
世界的に活動する環境保護団体、WWFドイツが、ベルリンの動物園で死んだパンダのバオバオに寄せて、記事を発表している。
パンダのバオバオ photo by
Paul!!!パンダは、WWFのロゴマークにもなっており、国際的な生物種保護の大切なシンボルキャラクターだ。アジアで絶滅の危機に瀕している彼の種族のメッセージを、世界に向けて発する大使でもあった、とWWFドイツの代表フォルカー・ホームス氏。
度重なる森林伐採で、生息地域を失っていったパンダ
WWFの情報によると、現在中国の山林に生息する野生のパンダは、わずか1600頭あまり。彼らの生息地は近年、大部分が伐採されて、農地に変わった。人口密度の高い四川省だけでも、1970年代から1980年代にかけて、パンダの生息する森林の半分が破壊された。
中国政府は、この森林伐採を1998年に中止しているが、パンダの森はすでに断片化されてしまっている、現在残っているパンダの生息地域を、グリーンベルトでつなぐべきである、とWWFは訴える。
ことに重要なのは、パンダが広い範囲を移動して餌を見つけることができること、そして異なる遺伝子グループ同士の交流が可能となることである。
バオバオは、34歳で世界で最高齢の雄パンダだった。死因はまだ明らかにされていない。1978年生まれのバオバオは、1980年11月に中国政府より、当時のシュミット西独首相に贈られた。繁殖には成功しなかった。
WWF Deutschland
http://www.wwf.de/2012/august/wwf-zum-tod-des-berliner