立ち遅れるエコカー産業
近隣の途上国がうらやむ経済発展を続けるインド。だが、経済発展とともに激増する二酸化炭素の排出量を今後どう抑えていくかは、大きな課題だ。
greener idealによると、先日インド政府は、今後8年間で41億3000万ドルを投じて、電気自動車、ハイブリッド自動車などのエコカー普及を推進することを表明したという。2020年までに600万台のエコカーを普及させることを想定している。
しかし、現実は厳しい。数多くの自動車工場が立ち並ぶインドだが、国内向けに電気自動車、ハイブリッド自動車を生産している工場はごくわずかだ。
環境保護にかけられるコストは?
その原因はコストの問題だ。経済が豊かになっているとはいえ、インドの消費者が自動車購入にかける金額は、先進国にくらべるとまだ低い。
高いコストをかけて、環境性能の高い自動車をつくっても消費者に敬遠される可能性が高い。
また電気自動車を普及させるためには、充電設備などのインフラ整備も不可欠。それに対する支援策は示されていないため、自動車メーカーは開発に消極的だ。
インドで唯一、電気自動車の開発に力を入れている自動車メーカーRevaは2016年までに3万のバッテリー自動車を販売することを目標にしている。しかし、幹部からは「果たしてどこまで実行可能性がどこまであるか」という不安の声も上がっている。
富裕層が今後どこまで環境保護に対する意識を持ち投資できるか。それによって、くっきりと明暗が分かれることになりそうだ。
greener ideal
http://www.greenerideal.com/vehicles/