漁師たちの先導で、原発反対運動が
南インドのクダンクラムで、原子力発電所に対する反対の声が高まっている。インドのエネルギー政策は、今、混沌とした状況にある。
まるで70年代のデモを彷彿とさせるような、数千人規模のデモ参加者が映像は、ここ数日間原発の前で行われている、人間の鎖による抗議行動だ。
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peretzp (画像はイメージ)
今回のデモ行動を先導しているのは、地元の漁師たち。その内の1人は、既に民衆の目の前で警察官により射殺された。しかし、それでも人々の抗議行動は止まらない。
デモ参加者たちは、ロシアの指導のもとに進められている原発建設地の目の前、海の浅瀬の中で、来週か再来週にも実施されようとしているウランの充填に対して、人間の鎖を作って抗議行動を続けている。
最高裁判所、条件付きで認める判決
何としてでも阻止したい漁師たちは、デリーの最高裁判所に上告したが、裁判所の決定は原子炉のウラン充填を認めるものだった。
ただし裁判所の判事は、福島第一原発事故以降に改定された安全対策がすべて実施され、市民に十分説明が行われることを、施設稼働の条件としている。敗北の中でやっと掴んだ小さな勝利だった。判決の中では、この地域の住民は文盲率がとても高いことを指摘し、これらの人々にも十分な説明が与えられなければならないとしている。
インドのエネルギー政策はひどく混沌としている。インド政府は、既に何年も前から、国内のエネルギー許容量を大規模に拡大することを約束しているものの、いまだに実行されていない。
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