小型・軽量・高出力 夢の携帯型燃料電池
18日、半導体メーカーのローム株式会社と京都大学、ベンチャー企業アクアフェアリーが携帯型燃料電池の共同での事業化を発表した。
同事業では、安価で軽量、安全性も高い水素発生器を開発し燃料電池との組み合わせでクレジットカード大の小型充電器や可搬型の発電機を製造、非常用電源やスマートフォンの充電などの用途に利用される見込みだ。
小型、軽量、高出力の水素燃料電池は、乾電池やリチウムイオン電池、高出力化が難しい燃料電池などが持つ弱点を克服、軽量化と高出力化安全性を実現し、AC電源の使えない場所での電源確保へ大きな利便性の向上をもたらす。
スマホが2時間でフル充電可能
高出力に対応しているもののボンベの使用が必要なため小型化が難しかった従来の水素燃料電池だったが、ロームとアクアフェアリーは独自の技術により水素化カルシウムをシート状の固形化に成功。3ccに満たない体積のシート(38×38×2mm3)と水を使用して水素(約4.5リットル)の水素を発生させ、5Whrの電力を発生させることが可能となった。
電池容量5Whのスマートフォンなら約2時間でフル充電可能という高出力と高容量を実現。小型で常温動作が可能なため、タブレットやPCのバッテリー、災害用バックアップ電源、アウトドアや僻地での動力源として使用することも可能。今後はさらに改良を進め、2013年の製品化を目指している。
ローム
http://www.rohm.co.jp/