すでに年間500万人が犠牲に
もし世界が、ここまま気候変動に対して有効な対策をとることができなければ、2030年までに1億人以上が死ぬ。 先週こんなショッキングなリポートが報告された。
Reutersによると、これは気候変動の影響を顕著に受けている20か国の政府からなるClimate Vulnerable Forumの委託を受け、人道支援を行う組織DARAが作成したリポートの報告だ。
それによると、気候変動の結果起こる飢餓と病気によって現時点ですでに毎年500万人が亡くなっていると推定され、このまま温室効果ガスの排出量が増えれば犠牲者の数は年間600万人まで増えるという。このペースが続けば、地球温暖化による犠牲者の総合計は2030年には、1億人に達する。
先進国のツケを受ける途上国
そんな大げさな、と思うかもしれないが、気候変動のしわ寄せは私たちの目には見えにくい発展途上国で起きているのだ。犠牲者の90%は温室効果ガスの排出量が少ない途上国の国民だという。
「気温が1度上昇すれば、農作物の生産量が10%低下し、25億ドルの経済損失につながる。これは私たちのGDP2%にあたる額だ」と、バングラデッシュの首相はこのレポートのなかで訴えている。
もちろん、経済力のある国も気候変動の影響から逃れることはできない。今の状態が続けば、2030年までにアメリカと中国は2.1%程度、インドは5%程度GDPが低下すると述べている。
Reuters
http://www.reuters.com/article/2012/09/25/DARA
http://daraint.org/climate-vulnerability-monitor/