具体的な政策目標=明るい展望
9月28日付け海外サイト「LE TEMPS」では、28日にスイス連邦参事会が公表した脱原発のための段階的かつ具体的なエネルギー政策を報じている。福島の事故をうけ脱原発に踏み切ったスイス。未だ具体策が見えてこない日本とは対照的に細かい数値目標も既に設定しており全てにおいて明快な印象だ。
image by OregonDOTあらゆる再生可能エネルギーを駆使
現在スイス国内の発電の約4割を原発で賄っているが、2034年までに全ての原子炉を廃炉にすることを決め、現在わずか2パーセントにすぎない再生可能エネルギーの割合を2050年には30パーセントにまで引き上げる意向だ。年間の一人当たりの電力消費量は2035年までに35パーセント削減することを目標とする。
原子力発電廃止後のエネルギー源確保のため、水力、太陽光、風力、バイオマス、地熱の各発電を行う予定だ。主力は水力発電であり、現在の発電量は(2011年の統計)34000ギガワット時。これを2035年には37400ギガワット時に引き上げ、水力以外の再生可能エネルギーで11940ギガワット時発電することを目標とする。
過渡期のプランも明言
脱原発依存が完遂するまでの過渡期における化石燃料の使用は避けて通ることができないと明言している。また原発から再生可能エネルギーへとシフトするうえで必要な財政プランとしては、現行の炭素税の維持や新たな税による財源確保を計画しているとのことである。
LE TEMPS
http://www.letemps.ch/Page/Uuid/