津波+原発=危ない
科学と環境に関するブログ「Globule et télescope」の9月23日付けの投稿において、スペインの研究者らが作成した「津波被害のリスクが高い原子力発電所」のリストをレポートしている。
福島第一原子力発電所の事故後、スペインの研究チームは世界中の原発の津波による事故のリスクを検討した。検討の際、立地箇所の歴史的資料、考古学、地質学の資料、津波発生の予測資料などを参考にした。
image by peretzp特に危険な24施設
研究の結果を研究者らは雑誌「Natural Hazards」(ナチュラル・ハザード)に発表した。世界には福島のような津波の被害が予測される原子力発電所が24か所(原子炉数で言えば74基)あるという。
24か所の原発のうち13施設(29基)は稼働中であり、4施設(20基)は9基の原子炉の追加使用のため拡張中、そして7施設(16基)は建設中とのことである。
日本にも!
危険ゾーンに位置しており事故のリスクが高いところとして、中国の建設中の27基のうち19基(台湾の2基を含む)、日本でも建設途中の1基を含む19基、韓国では拡張中の2基を含む7基、インド2基、パキスタン1基などを挙げている。
福島の事故は、原子力発電においてもインフラ面においても世界屈指の技術先進国である「日本」で起きた。今回リストアップにあたった研究者達は、原発の立地判断にはローカルレベルでの綿密な地震と津波の分析が不可欠であると述べている。
レポートは、「我々は、世界トップクラスの経済大国をもってしても津波には歯が立たないという事実を知ってしまった」と結ばれている。
Globule et télescope
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