欧州選手権開催を前に盛り上がるドイツ
ドイツは、6月8日から7月1日までポーランドとウクライナで開催されるUEFA欧州選手権(Euro 2012)を前に、盛り上がりを見せている。北ドイツに位置するギーフホルン(Gifhorn)市では、サッカーの試合観戦のために、発光ダイオード(LED)を埋め込んだモニターを用意することにした。
ドイツでは、人々がテレビの中継を見られるバーなどに集って、サッカーの試合を観戦するのが一般的だ。特に、欧州選手権やワールドカップとなれば、広場や公園に超大型スクリーンを取り付けられ、オープンエアのライブ会場に早変わりすることも珍しくない。
ギーフホルン市は、役所前広場にスクリーンを取り付けることにしている。しかしこの時期のヨーロッパでは、試合が行われる時間帯はちょうど日没の時間に当たる。従来の白い幕にプロジェクターで投影する技術だと、傾いた太陽がスクリーンに直接に当たると、画像が見えなくなってしまう。
LEDを100万個埋め込んだモニターを設置
ギーフホルンでは今回、LEDをなんと100万個も埋め込んだモニターを用意することにした。LEDは発光体なので、太陽光が直接照りつけたとしても、画像が薄くなることないというわけだ。
ここ数年でドイツでも急速にLED照明が普及しており、街頭やイルミネーション、家庭の照明機器まで幅広く使用されている。技術の進歩と大量生産により、大幅なコストダウンを実現した。
このLEDを埋め込んだモニターの使用は、2年前ならば今回の2倍の予算が必要だったと市の職員は語っている。モニターのリース料は高いが、その分、日よけを用意する費用をカットする事ができるとのこと。
ただし、このLEDモニターは通常のプロジェクターを利用するよりも多くの電力を消費するため、省エネ対策にはならない。LEDと言えば省エネのイメージが定着したが、使用法によっては省エネ効果はないということを、改めて認識させられた。
Sonntagsblaetter
http://sonntagsblaetter.de/2012/05/gifhorner-fanmeile-zur-fusball-em-bekommt-moderne-led-technik/