世論と環境問題への配慮なくしての発展は困難
仏サイト「MaxiSciences」では5月30日の記事で、IEA(国際エネルギー機関)が行ったシェールガス開発における報告をレポートしている。エネルギーの供給に大きく影響を及ぼすとされているシェールガスは、一方で環境への悪影響に対する懸念から多くの論争の的となってきた。
ガスの抽出法である水圧破砕法は周辺の水質汚染を引き起こす可能性があり、フランスではこの方法は禁止されている。またこの抽出法は地震の誘発の可能性も指摘されており、根強い反対勢力が存在する。IEAは、シェールガスの将来性を認知しつつも、こうした環境、世論へ対する十分な配慮がなくては到底発展はのぞめないだろう、と述べた。
※画像はイメージですシェールガスの可能性と黄金律
問題を多くはらむシェールガスだが、エネルギークライシスを鑑みるのであればポテンシャルは高い。そこで、IEAは報告書の中に発展と環境及び世論配慮の両立を目的とした「黄金律」を加えた。具体的には地震のリスクを十分考慮した採掘場所の選定、汚染物質の地下水層への流出防止、業界の透明性を挙げている。そしてこの実践にかかるコストはさして甚大なものではない、とも述べている。
こうした黄金律の設定に伴い、政府による適切な監視体制も求められる。順調に開発が進んだ場合、地球上のエネルギー需要の25%はこのガスで賄えるという試算である。
MaxiSciences
http://www.maxisciences.com/gaz-de-schiste/gaz-de-schiste-l-039-aie-plaide-en-faveur-de-son-developpement_art24746.html