夏休み前に、責任の所在を明確化する法草案を提出
ドイツの経済技術大臣フィリップ・レスラー氏は、連邦政府が夏休みに入る前に、オフショア風力発電施設で、現在問題とされている管理責任の所在を明確化する法の草案を作成する意向を明らかにした。
計画されているのは、北海の洋上、ボルクム(Borkum)島の沖45kmの地点に位置する、ドイツ発のオフショア・ウインドパーク、Alpha Ventus。2009年にはテストフィールドが完成し、試験運転が続けられてきた。
ウインドパークから陸まで電力を送る送電線を誰が管理して、誰のコストでメンテナンスを行うのかの責任問題が明確になっていなかった。この点さえ解決されれば、すぐにでも拡張工事の開始が可能になると見られている。
海の生態系への影響は?
つい先日、この風力発電施設の、海を生活圏とする生物の生態への影響に関する調査、「Research at Alpha Ventus(RAVE)」の結果が発表されたばかり。
それによると、鳥は風力発電が稼働している時には近寄らないし、ネズミイルカは発電施設の音で生態を乱されることもない、多くの人々が恐れていたよりも、海上や海中生物への問題がないということだった。
それでは海底生物への影響はどうなのか?残念ながら、ここで調査は中止され、海底生物の生態に関する調査は行われなかった。
ただし、海底生物に関しては、ウインドパークが保護の手段として有効なのではないかという見方がある。海底で生活するカニや貝などの生物にとって大敵は、底引き網漁業。しかし、ウインドパーク内では漁業は禁止されるため、いわば海底生物の保護地区としての役割を果たすのではないかとの予測もある。
Frankfurter Allgemeine
http://www.faz.net/aktuell/wissen/erde/offshore-parks-oekoWeser Kurier
http://www.weser-kurier.de/Artikel/News/Politik/600658/Ausbau-der-Offshore-Windkraft-geht-bald-los.htmlAlpha Ventus
http://www.alpha-ventus.de/