エコロジカルなモミノキ生産を目指す
ザウアーランドの大きなクリスマスツリー生産農家50軒が、将来的にモミノキ生産において環境への負荷を軽減していく方針であることを発表した。
この地域では、モミノキの畑は年々拡大される傾向にあり、住宅地の距離が狭まってきている。そのため周辺住民から、「本当に法的に認められている薬剤のみを使用しているのか」との追求が繰り返されてきた。
法的に認められている薬剤であったとしても、安心することはできない。除草剤として使用を認められているTallowamine(非イオン系界面活性剤ポリオキシエチレンアミン)は、発がん性のある物質が含まれている疑いがある。また、モミノキの単一栽培が行われる光景が景観をモノトーンにしているとの批判もある。
地域農家の重要な収入源を維持するために
現在クリスマスツリー生産は、酪農や畑作よりも収益をもたらす分野であり、地域農家にとってはなくてはならない存在。そのため、この重要な収入源を将来にわたって維持するためにも、エコロジカル・スタンダードを守っていくことを宣言した。
これにより将来的には、畑の外周部や作業車両用通路、溝などには薬剤の散布はしない、ハイキング道からは一定の距離を確保するなどの配慮がされる。
また、斜面の畑の場合は、畑の区画と区画の間には土地原産の樹種を植えることで、景観性の向上にも努めていく。住宅と密接している畑では、境界部に潅木を列植するとのこと。
さらに大規模農家では、Tallowamineの使用を今すぐ中止する意向が確認された。これによって、エコなクリスマスツリー生産への一歩が踏み出されたことになる。
WAZ
http://www.derwesten.de/staedte/nachrichten-aus-meschede