各地で起こる、住民による反対運動
計画されている原発からの完全撤退、エネルギー革命を前に、ドイツでは現在、各地で再生可能なエネルギー供給に向けての整備が精力的に進められている。
その一方で、各地で新たな発電施設の候補地選びで地元住民の合意が得られず、反対運動が立ち上がるなど、合意形成で苦労している様子が日々報道されている。
エコ・エネルギーは歓迎、しかし場所が問題
北ドイツ、ミュンスター近郊のノルドキルヒェンでは、およそ2ヶ月前に市長が風力発電施設の建設を計画していることを発表した。その直後、発電施設の建設予定地として発表された地区の周辺住民が中心になり、反対する住民グループが設立された。
同じくミュンスターやドルトムント近郊に位置するディーメルゼーでは、自然保護団体NABUが、計画されている風力発電施設建設計画に対して反対の立場を表明した。
風力発電施設の建設予定地は、Naturpark(自然公園) Diemelsee内であり、自然保護の観点からも、自然と市民の休息や余暇活動の調和をはかるというNaturparkの存在目的からも、建設が許可されるべきではないとしている。
エネルギー革命推進のカギは、住民との対話
原発からの撤退、再生可能エネルギーへの移行は必要だ。しかし自らの住まいの近くや、美しい伝統的なふるさとの景観の中に風力発電施設やソーラーパークが建てられることは、多くの人にとって苦痛なのだ。観光業で収入を得ている地域にとっては死活問題でもある。
住民参加がエネルギー改革推進の鍵となることは確実だ。
Welt
http://www.welt.de/print/wams/nrw/article106614135/BitteHessische/Niedersaechsische Allgemeine
http://www.hna.de/nachrichten/kreis-waldeck-frankenberg