【速報】大飯原子力発電所再稼働 フランスでの報道
日本時間7月1日午後9時に関西電力大飯原発3号機が再稼働した。これを受けフランスでは各報道機関がこのニュースを報じている。まずフランスを代表する日刊紙「ル・モンド」サイト版では、再稼働の事実と経緯を中立的に報じつつ、ストレステストのあり方を疑問視するような表現も見られた。
大飯原発の立地、構造について地震学者らが津波と地震の安全対策にはまだ数年かかると再三警告を発しているにもかかわらず、電力会社サイドで行われたストレステストの結果を信用して再稼働を決めたことなどを指摘している。
また東京の首相官邸前で行われた原発反対派市民による大規模なデモの様子や、大飯原発周辺で数百人が激しい抗議活動を行った様子も詳しく報じている。また日本ではすでに750万人分の反原発署名が集まっていることも報じられている。
反原発の市民の生の声を報道
フランスの国際ニュースチャンネルである「フランス24」サイト版では、原子力発電に反対する市民の声や感情に焦点をあてている。
経済活動を優先させるかのような政府の決定に対しては、脱原発を呼びかける鎌田慧さんの「人々の安全より経済を優先させる政府などなくなればいい」という発言を採り上げている。
また首相官邸前のデモに参加した幼い子を持つ母親の「私の子はまだ小さく、今二人目も妊娠中です。この子たちには安全な環境で大きくなって欲しい」というコメントも掲載している。
さらに現在の日本人の感情として、日本の原発が海沿いまたは地震帯に建っていることから、その安全性能に大変大きな危機を感じており、今回の大飯原発の再稼働が他の原発再稼働の呼び水にならなければいいと感じている、と報道している。
ル・モンド
http://www.lemonde.fr/フランス24
http://www.france24.com/